インターネット回線の選択
中国のオフィスでインターネット回線を利用するためには、日本同様、まずADSLや光回線(FTTB)、その他ケーブルTV網や電話回線などから、インターネットに接続してくれる「ISP(インターネット・サービス・プロバイダ)」と呼ばれる業者と契約する必要があります。
日本では、「OCN」「@nifty」「BIGLOBE」「Yahoo! BB」「au one net」他多数・・・など数多くのISPが存在し、それぞれプランの選択肢も豊富ですが、基本的に中国(上海)のISPは「中国電信」と「中国網通(聯通と合併)」になります。ちなみにもうひとつ「中国鉄通」という会社がありますが、利用者は非常に少ないです。圧倒的なシェアを電信と網通が獲得しているため、実質的に中国のISPは、この2社と言っても差し支えありません。当然2社とも国営企業です。
中国電信は中国最大の固定通信事業社です。上海市内では、電話回線が敷設されていれば電信のADSLを敷設することができます。また、範囲はまだ限定的ですが、ここ最近、光回線の普及にも力を入れてきています。
一方の中国網通は、北京オリンピックの公式パートナーや日本大手ISPとの提携、また昨年、3G携帯通信サービスの展開に積極的な大手移動体通信事業者「中国聯通 China Unicom」と合併するなど、近年、インターネットインフラやサービス内容の増強、グローバル展開に積極的な会社です。上海市内ではADSL回線は提供しておらず、光回線のみを提供しています。導入可能なオフィスビルはまだ限られていますが、ここ最近数は非常に増えてきています。
さて、インターネット回線を選択する際、皆さんはまず日々の業務や利用状況、料金など、目的や要望に応じて、どこのISP(プロバイダ)のサービス内容、プランが最適なのかということをまず検討されると思います。
例えば
◆少数のパソコンでメール・インターネットが利用できるリーズナブルさを重視。
⇒ライトプラン
◆大容量のデータ送信や、複数のパソコンから同時に快適にインターネット接続が可能。
⇒ミドルプラン
さらには
◆海外とのVPNやテレビ電話会議システム利用など安定性、帯域を重視。固定IP必須。
⇒ヘビープラン
等々ですが、電信、網通ともに、それぞれいくつかプランを用意しています。
中国ISP(電信、網通)のインターネット回線プラン
■中国電信 ADSL
| サービス名称 | 帯域 (上り/下り) |
月額使用料金 (元/月) |
初期費用 (元/回) |
固定IP |
|---|---|---|---|---|
| 企業向けADSL | 256K/512K | 900 | 630 | 0 |
| 512K/512K | 1,500 | 630 | 0 | |
| 512K/1M | 2,500 | 630 | 0 | |
| 512K/4M | 3,000 | 630 | 0 | |
| 512K/4M | 4,000 | 630 | 0 |
■中国網通 FTTB (光ファイバー)
| サービス名称 | 帯域 | 月額使用料金 (元/月) |
初期費用 (元/回) |
固定IP |
|---|---|---|---|---|
| 光回線 (ビジネス特急) |
512K | 550 | 500 | 1 |
| 1M | 1,300 | 500 | 1 | |
| 2M | 2,500 | 500 | 1-5 | |
| 4M | 3,500 | 500 | 1-5 | |
| 6M | 5,000 | 500 | 1-5 |
ここでISP(プラン)を選択する際に注意しておきたいことがあります。それは、中国では入居する(している)オフィスビルごとに契約できるISPが限定されるということです。つまり、ビルによっては
「電信のADSLサービスしか受けられない」「電信のADSL(光回線)と網通の光回線、両方サービスを受けられる」などのケースがあり、希望するISPのサービスを受けられない場合もあります。
また仮に、電信、網通共に利用できるビルであった場合も、「ビルとISPの相性」というものがあります。例えば、分かりやすく言うと、場合によっては網通の光回線より電信のADSLのほうが安定して利用できるケース(通常はADSLより光回線のほうが安定している)もあるということです。これについては
⇒「実録・上海ブロードバンド事情」(http://www.ibrid.co.jp/blog_shanghaibb/01/0105.html)
で詳しく説明していますのでご確認下さい。
次回は入居ビルが原因で、希望する回線を導入することができなかったケースを、実例を元に紹介したいと思います。
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【 山崎 功貴 (やまざき こうき) 上海易易信息技術有限公司 営業経理 】
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